友達の気持ちを感じる
幼児期の子どもたちは、自分たちの仲間や遊びを必死に楽しんでいるときに、周りの状況や他児の気持ちなどを感じることが難しく、偶発的に“こと”が起きてしまっても“知らん顔”をしていたり、泣いてしまっている相手を呆然と立ちすくんで見ている、といった状況はよく起こります。特に自分より小さな子どもにぶつかってしまって泣いていたら「大丈夫、ごめんね」と言って手を差し伸べ自分で対処できるような年長児になってほしいのです。
ですから、悪いことをしてしまった、怒られるというようにごまかすし逃げるようになることは避けなければなりません。対処する保育者は、大抵のことは起こっても慌てずに、穏やかな表情と普段の口調で、叱るのではなくまずは時間を作りゆっくりと、何が起こったのか聞く事を大切にします。そして、誤らせることが目的とならないようにした上で、泣いている子どもの気持ちを聞き(話さなければ推測し代弁する)当事者にゆっくりと伝えること、そして、その気持ちを聞いた上での当事者の気持ちも聞いてみます。攻めることなく保育者も感じたことを話し対話するようにしてお互いに気持ちを感じていけたらと願います。
私たちは、子どもたちと共に、どんなことが起きてしまっても様々な対処の仕方があり、きちんと相手の思いを感じ対処すれば気持ちが通じることがあると実感できるような、子どもたちの生活環境を目指していきたいと願っています。