フェスティバルへ向けて③ ~友達の姿~
年長のリレーが続く中子ども達は「1位になりたい」「早く走るには??」と色々な思いが芽生え始めているようです。K君は1位になる喜びを感じつつも、3位や4位になると「面白くない…。もうやりたくない」とクラスを離れる事もあり負ける事に対して戸惑い、その気持ちを表現できずにいました。
M君はK君のそんな姿を「さっきは凄い早く走ったのでなんでやりたくないんだろう。どうしてどっか行っちゃうんだろう?」「一緒にやろうよ。クラスが失格になっちゃうよ!」と少し焦ったように声を掛け、なぜK君が途中でクラスから離れてゆくのか…と戸惑っているようでした。
数日後、クラスは2位、3位と続きますが、今日はK君はどこへも行かず走り続けました。3回戦目、子どもの顔は真剣になり、1位になりました。「やったー!!」「1位、イエーイ!!」と2人は顔を見あわせ、思わずハイタッチ!! 「今日は、K君も一緒の7人で走ったよね。そしたら、勝って1位になった。K君速かった!それって真剣って事だよね!」とM君。子ども達の盛り上がりの中での一言だったので、その声がK君に聞こえていたかはわかりませんが、K君は素知らぬ素振りでしたが、ちらっとM君を見ながら微笑みました。
子ども達は1つ1つの体験を通して自分の姿に気づき、そして友達の姿に気づいてゆきます。
そこには、保育者だけではなく共に遊び生活する友達に認められる中で、喜びや自身に繋がってゆくのです。